寒くなってきた。


こう寒くなってくるといくつか思い出すことがある。
一番強く思い出してしまうのが、自傷していた頃のこと。
あの頃の生活はまさに、最も寒い時間に活動して暖かい時間に寝て。
そんな感じだった。


そして次に思い出すのが、ホームのベンチで本を読んだりしていた事。
普通に考えたらおかしなことをしていたのだけれども、なんだかそれが異様に落ち着いて。
そんなこともしていたな。


意外とこの季節は別れっていうのは少なくて、あまり印象に残っているものは無い。
そいえば、ちょっと外見を気にしだしたのもこの時期だったかな。
あの頃は本当に、何一つ気にせずに生きていたような気がする。


こんな感じで、冬っていうのは俺にとって一番落ち着いていられる季節なのだろう。
変動も少ない。のんびり、まったり過ごせる時。
身体は温かいのに、肌に触れる空気は凍てついていて。
このギャップが堪らなく心地良い。


そんな、冬がまた来た。
ここで迎える、最後の冬。