実家に帰って来たって、こうなる事は分かってた。
見えない病気。心の病気。
病名すら知る気がない親に、何かを求める事自体が間違っていたのかもしれない。
普通に話していれば、普通に見えるだろう。凄いストレスだけれど、そう振舞っている。
…極力心配掛けないようにって、何処かで無理してる。
放っておいてくれって言っても、どこかで干渉してくる。それは俺を追い込める。悪化する。


今日も朝は動けなかった。
ようやく動けるようになった、13時過ぎ。
しばらくすると家からは人が居なくなった。


ただぼんやりと過ごす時間。
何も考えないで、ただゆったりと流れる時間。
流れる時間…流れる。。。


夜。
帰って来た。怒鳴り始めた。
…何も出来ない俺。責める。責められる。
結局俺は何処に行っても邪魔者だ…部屋では弟がPCを使っている関係で、泣くことも出来ない。
何も…出せない。


相手が辛い事なんて、言われなくたって分かってる。
…雰囲気だけで分かる。


「ただ仕事を増やしにきただけ」
「迷惑をかけに来ただけ」
「人の事を考えて色々としておきなさい」
「なんであんたみたいなのにお金をかけなきゃならないの」
「今の生活考えたほうが良い」
「そんなの気の持ちよう。薬にずっと頼るようになったらどうするの」
「そういうのは大げさになるだけで、さらにおおげさになるんだから」
「相手の事を考えろ」
「そうやって一人で篭って…何考えてるの」
「先生の顔でも見てみたい」

…俺は無表情で聞いていた。心の中ではこんな存在意味のない俺って何なんだろうって思いながら。


ODしようと頭の中で考えてた。
そうでもしなきゃ、何も分かってもらえないって思った。
…話なんて、聞いているようで聞いていない親だから。本当に何も理解しようとなんてしてない。
どうせ大した事無いって思ってるんだ。いや、そう思ってる。
俺が自殺未遂したことも知らない。ただ大げさに言っているだけだと思ってる。
…今さっき部屋に来て、そう言ってった。
病気が、どういう過程で、どういう療法で直るという事も知らずに、一般論で正論と思われるものだけを言い放っていく。
一人じゃ何するか分からない。周りに人が居ても、何があるか分からない。
…怖い…怖いよ…。。。


今自分が出来る事は、ただ自分を生きる為に動くことだけ。
大して美味しくも感じないご飯を食べれるだけ食べて、守られた量の薬を服用して、ストレスを減らす。
…今までの事を振り返って、整理して。
それ以上は頭が働いてない。すぐに物事を忘れる。
俺はどうしたらいいんだろう。もう…何もかもが分からないや…。。。


家でTシャツで過ごしてる。
なのに、アムカ痕に気付かない親。
…何なの。って思う。正直俺ってそんなもんかって。
まだ普通に腕には痕が残っている状態。それなのに…って思う。


両親とも、こういうものに対する理解や知識は無い。
…持つ気すらない。そんなのは気力だとか、そういう事しか言わない。
自分達が散々人に迷惑かけたって、実際には何とも思っちゃいない。
同じ位の事をすれば、きっと怒るのに。


俺のトラウマ。きっとそう。
…要らないって。あんたがいるから、こうなるんだって。上手くいかないんだって。
そんなことばっか。ずっと。言われて。言われて。
今もそうだ。潜在的にそう思ってるとしか思えない言動。そう感じる。
…安心なんて出来ない。ストレスなんて、減らない。少なくならない。


薬くすりって五月蝿い。
薬の成分について何も知らないから、そう言う。
依存、依存って…もう嫌だ。こんなん聞きたくない。


外から見れば、普通に見える。そう装うようにしている。家族にさえも。
…実際はボロボロだ。何より、向こうでの行動がそれを表している。


この気持ちを誰かに伝えたい。ただ聞いてもらいたい。
…けれど、なんて言えば良いのか、なんてメールすればいいか分からない。
わかんない。何にもわかんない。