そうじゃない、違うもの。

 文字じゃなく、言葉じゃなく。
 もっとカタチに残らない、無言でいいこと。
 それが欲しくて。

 日に日に苦しくなる。

 「また、置いていかれるんだ。」と。

 周りは、未来に向かって進み始めている。
 少しずつ、そして大きく差がつく。
 また。そう。

 いつでもそうだった。
 知らない間に周りは成長してた。
 気付いたときには、周りに誰も居なくて。
 とてもじゃないけど、誰にも言えないよ。
 もう違う世界の人なんだから。

 勉強なんて、手がつかない。
 やるべき事すら、やれない。
 気力ばかりが失われていくのが分かる。

 甘い、調子に乗ってるなどなど、こんな事を書いていれば必ず思われるだろう。
 そんなこと、自分自身分かってる。
 どうせ、その程度の人間なのだという事も。

 決別の日以来、今日ほどキリたい、ヤリたいなんて思った日はなかった。
 大切な人ばかりを失っているのに、それでも未だにそんな欲求が沸き起こる。
 そんな自己嫌悪スパイラル。
 サイテイな自分に決別出来ないまま。

 意味の無い対立やいがみ合いなんて無くなればいいのに。
 人同士がそんなことをしても、生まれるのは悲しい現実だけなのに。
 そんな関係が嫌なのに。

 書けない。
 今、この3行に書こうとしたことは絶対に書けない。
 人間の汚さ、穢れだから。

 遠く離れた場所の人にしか言えない、過去。
 そして、今の状態。
 逃げの姿勢でしかない。
 そばに人が居るだけで不安になる人間だから。

 なんだかもう、こんな自分を見てると…ね。
 向かう方向を改めるべきなんじゃないかって思う。

 一体、俺の何処にこんな人間が居たのだろう。
 想像がつかない。そのくらい、違う。
 考えることが、無かったからかもしれないけれど。
 あの夏まで、何とも思わなかった。
 今までの反動でこうなっているのかもしれないけれど。
 でも、こうして俺は存在してる。

 去年より体重が3kg減りました。
 血圧が上昇しました。
 年々、体力が無くなっていっているのが実感します。

 考えたくない。
 これからの事なんて、考えたくない。

 また独りになるんだ。
 終わってしまったら、何も残らない。
 残るとしても、辛い記憶だけ。
 また置いてきぼり。
 いつまでも追いつけないまま、どんどん人から遠のいていく。

 こんな風に感じ始めたのが何時からだかは覚えていない。
 ただ、いつも置いていかれるような気がして。
 置いていかれたように思う。
 それだけのこと。

 もう傍には誰も居ないと感じて。
 俺は進めなくなる。
 前を向けば、追いかけても追いつかない相手。
 いくら追いかけても、いつまでも追いつかない。
 だから、ひたすら待つ。
 進むのを止めて、人が来るのを待つ。
 誰も止まってくれないのが分かっていても、待つことしか出来ない。

 そうして、さらに差は広がる。
 後ろからはやし立てられてまた歩き始める。
 相手はもはや見えない。
 前に居る違う相手を見て進むが、また差は広がる。

 苦しい。笑顔って疲れる。笑いたくない。
 もう考えたくない。
 何も。何にも。無意識で死ねたらな…。